MBA1年目の振り返り

投稿者: | 2020年1月22日

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先日、2019年度のすべての講義が終わりました。厳密に言うと集中講義が残っていますが、ひとまず期末試験も終わり一段落です。今回は、一橋大学のパートタイムMBA(働きながら通うMBA)のこの1年についての気づきなどをレポートしたいと思います。

フルタイムとの違い

まず、多くのパートタイムMBAの方が直面するであろう、フルタイムとの違いについてですが、一言でいうと「タイムマネジメントがモノをいう」です。フルタイムと違って働きながら通うわけですから、圧倒的にパートタイムの方が時間的制約が大きいです。そこをどうやりくりするかを問われた一年であったと思います。

仕事の調整

一番に出てくるのは仕事の調整ですね。一橋の経営管理プログラム(フルタイムは経営分析プログラム)の他のパートタイムMBAとの大きな違いは、「ほぼ毎日講義が入っている」ことです(その代わり土日はまるまる休み:その分自分で勉強しろってことだと思いますが)。そのため、毎日仕事を定時に切り上げる調整が必要になってきます。ここからは人によりますが、私はMBAに通うことを公言していましたし、上司にもその旨伝えていましたので、時間の配慮はしてもらえました(定時以降に会議入れないなど:もともと定時以降の会議は断ってましたが笑)。公言していない方はそれなりに苦労はしていたようです。MBAに否定的な考え方を持っている方もいますから、ここは職場とどう折り合いをつけるか、その調整力にかかっていると思います。私は理解のある職場&働きやすい環境(テレワークいつでもOKとか)だったので、結果的に仕事の調整で殆ど苦労はしませんでしたが、それでもシステム障害にあたったときは欠席せざるを得なくなったりはしました。多くの人が悩むところだと思います。

家庭の調整

こちらはフルタイムでも関わってくると思いますが、ご家族(配偶者やお子さん)がいらっしゃる方は、その調整も必要になってきます。男性でお子さんが4人いる同級生は、平日のお子さんの世話は奥さんにまかせて、土日にご自身が子供の世話をしていたとのこと。その結果、土日の勉強の時間がなくなり、レポートは平日朝4時起きでやっていたとのことでした。

また、別の同級生は1歳と3歳のまだ手のかかるお子さんを抱えており、奥さんから休学要請があったとか・・・。

一方で夫婦共働きの女性の同級生は、お子さんは旦那さんに面倒を見てもらって、勉強時間をある程度確保しているようでした。

私は子供がいませんので妻との時間調整だけですみ、あまり大きなインパクトはありませんでした。

いずれにせよ、ご家族あっての自分ですから、ご家族との調整は入学前(受験前)からよく話し合われたほうが良いかと思います。

研究への自主的取組み

時間の捻出という意味ですと、勉強時間の捻出もフルタイムとの大きな違いです。フルタイムMBAとパートタイムMBAは講義のコマ数は変わりません。したがって、フルタイムMBAの方が時間的余裕がかなり出てきます。また、フルタイムMBAには大学を卒業してそのまま大学院でMBAに行く方や、企業派遣で20代後半や30代前半と、パートタイムに比べると年齢層もやや若め。そのため、パートタイムよりやや手厚いカリキュラムが組まれています(古典購読とか)。

一方で一橋のパートタイムのほうは上記したとおり土日が休みです。ですので、ここで時間を捻出して自分で修論を書き上げるための研究を進めておく必要があります。もちろん、ワークショップがカリキュラムにあるのでその中で研究に関することも取り扱いますが、正直申し上げて全く時間が足りません。少人数とはいえ、先生一人でも見る人数に限界はあります。それに先生はフルタイム側の講義も受け持ったりしていて多忙です。したがって、パートタイムの私達は、自分で研究を進めていく推進力が求められます。もちろん、フルタイムでも求められるでしょうが、教授の研究室のあるキャンパスで学び、必要があれば直接話を聞きに行ける環境があるのと、それがほぼまったくないのとでは結構な違いがあります(一橋のパートタイムMBAは神保町にキャンパスがあり、ほとんどの先生の研究室がある国立とは物理的に遠い。そのためほぼ必然的にメールでのやり取りになる)。

社会科学に関係する書籍を自主的に買って読み漁るなどは、当たり前のように自主的にやっておかないといけないことでしょう。

他のパートタイムMBAとの違い

私はMBA生横断のプロジェクトに参加していることもあり、他大学のMBA生との関わりもあります。そこで実感したのは、「一橋MBAのカリキュラムは超丁寧であるがゆえに学生にかなりの負荷がかかる。しかしその分理論に裏打ちされた奥深い経営学をじっくり学ぶことができる」ということです。先に記載したように、他の大学院はウィークデイを仕事の後1コマか2コマ、残りは土日ガッツリというカリキュラムになっているところが殆どです。履修する科目のコマ数や単位に大きな差はないのですが、一橋は「ほぼ毎日講義」で、予習復習(+ほぼ毎回レポート)が否応なしに降ってくるため、息を抜く時間がありません。当然、飲みに行く暇もありません(行くとしたら講義後、22:00~ですが、次の日も講義があるので予習をせねばならないという思いから行く人は殆どおらず)。人によると思いますが、私の場合はそれが適度な緊張感を生み、予習復習レポートの良いサイクルができていたように思います(最初離れずにレポート出し忘れたりしてましたがw)。

経営理論にこだわる

他の大学院(過去働いたことのあるグロービス以外)がどのようなカリキュラムをやっているかはあまり知りませんが、理論と実践のどちらに酔っているかと言うと、一橋のカリキュラムはやや理論よりです。そのため、修士論文でも理論をどのように応用したのか、因果関係をどのように作ったのか、なぜその問いを立てたのかなど、かなり思考の深い部分を問われます(まだ論文を書いてはいませんが、今までワークショップで指導を受けてきた印象、そのような感じです)。

これは、歴史的に見ても社会科学という分野では日本トップクラスの研究機関であること、SECIモデルで一斉を風靡した野中郁次郎先生やイノベーション研究の大家である伊丹敬之先生が研究をされていた大学であることが背景にあります。事実、私達が受けた経営戦略の講義をされているのは、一橋大学全体の経営戦略担当で副学長の沼上幹先生でした。

沼上先生の講義は理論と実践を双方掛け合わせ、更に丁寧で厳しい(大変勉強になる)フィードバックを受けることができ、ポーターの戦略論でわかった気になっていた自分の頭を思い切り殴られた感覚になりました。

そして、先人の研究の背骨がきっちりと通った講義や課題図書の設定をしていただけるので、自分の偏った思考をしっかりと矯正してもらえます。

WSレポートという名の修士論文がちゃんとある

意外かもしれませんが、修士論文のないMBAもあります。グロービス、青学はないそうです。早稲田、慶応、神戸、明治、筑波はあります。そして一橋もちゃんとあります。文科省の規定で、「修士論文相当のレポート」でよいということで若干学術論文より柔らかく「ワークショップレポート」という名はついていますが、上記したように理論にきちんとこだわり、リサーチクエスチョンも規定した上で論文を書かないといけないわけですから、修論と何ら変わりはありません。

私個人としては、論文を書くのと書かないのとでは、天と地以上の差がつくと思っています。受動的に講義を受けてレポートを提出して2年過ごすのと、自分が「なぜこのような現象が起こるのだろう」と疑問に思ったテーマを自分の力で掘り下げ、調べ、先生と議論を繰り返し、50ページ~100ページの論文を書き上げ、場合によっては学会などに出すのでは、学びの深さが圧倒的に違います。何処の大学院が合うかはそれぞれですが、学びの深さを得たいのであれば、論文は必須だと私は思います。

1年経ってこれから

今2020年1月です。3月末まで約2ヶ月半あります。その間に、修士論文のテーマを決め、テーマに沿った内容の先行研究を洗い、どのような方法論でアプローチをするのかは決めて置かなければいけません。パートタイムMBAは仕事をしながらなので、論文を出す1年前の今の段階でそこまで進めておかないと、後で痛い目を見るのです(痛い目を見た先輩を数名見ました・・・)。

というわけで、実はまだテーマが定まっていなくて超焦っているのですが、非常に学びの多い1年間をざっと振り返ってみました。すぐに論文のリサーチクエスチョン絞りに入りたいと思います。

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